江戸にワープしたり女性週刊誌に寄り道したりしましたが、巡礼に戻ります。
え〜と・・・2日目は特急に乗ってポルトガル第二の都市、ポルトへ。
ポルトは「魔女の宅急便」のモデルになった街だとか、ポートワイン発祥の地として有名なのですが、
ワタクシそのどちらにも興味がないのでございます。
電車乗ってサン・ベントの駅でアズレージョ見て、世界一美しい書店リヴラタリア・レロ・イルマォン見て、
美味しいタコの天ぷらタコご飯添えを食べられればいいのでございます。
早起きして特急列車の発着駅サンタ・アポロニアへ。
ポルトガル鉄道が誇るAPという特急列車で往復するつもりが運行本数が少なくて往路は急行列車ICに乗る。
特急と急行の違いはのぞみとひかりくらいかと思ってたら、京成スカイライナーと成田エキスプレス
くらい違った。IC、とにかく揺れる。寝かせてくれない揺れ方です。
おかげで途中の駅も美しいアズレージョで飾られていることや、牛や馬がすごい線路近くまで放牧され
てること、うっとりするような廃墟、送電線の鉄柱にありえないくらい鳥が巣を作ってる様子を目撃できました。
サン・ベントの駅でアズレージョを堪能して美しい書店へ・・・と歩き出したら上り坂。
むぅ、足に来る・・・こういうことは地図を眺めていてもわからない。
程なくレロ・イルマォン到着。
撮影禁止!とは聞いてたけど、チャンスがあれば一枚くらい・・・
と入店して「あー・・・これは」と諦めモード。狭いんですね。
こんなとこで観光客が思い思いに撮影してたらお店も商売上がったりでしょう。
致し方無し。ヨソから引っ張ってきた画像で勘弁してくださいませ。
実は去年行ったマーストリヒトの書店も撮影NGだったんですけど広かったのでこっそり撮っちゃいました。
美しい節足動物のような階段で二階に上がると何やら監視役の若者もいる。
二階にはカフェがあると聞いたけど、椅子が数脚置いてあるだけで開店休業状態です。
オリジナルのポストカードとか、記念になりそうなものも見つからないので退散〜。
ポルトの街中で一番高い教会に上って美しい街並みを眺めてポルト・カンパニャンに戻る。
タコの天ぷらの店、カーサ・アレイショの昼営業が2時までなのだ。
バカリャウ(干し鱈)のコロッケ、タコの天ぷらをオーダー、柔らかくて美味〜い。
美味〜いが完食できない。半分にしてもらったのに量が多いんだよ、やっぱり。
私より背の低い給仕のお姉ちゃんが足しげく来ては「good?」と聞く。
goodだけどもう腹一杯・・・
天ぷら、というかフリッターですね。衣がフワフワしててタマゴ感強し。
帰りの列車まで2時間余。
早い時間の切符に替えてもらおうと窓口に行ったら、これが次に来るAPで、これより早いやつはありません
と言われて駅構内のカフェでぼんやりする。
移動時間が往復6時間、滞在時間が5時間余。うち2時間が駅でぼんやり。
こういう時間のムダが贅沢なんだな〜と巡礼者は思う。
APは揺れも騒音も少なく、リスボンまで少し寝られるかなと思ったけど、隣のオッサンがずーとせわしなく仕事だか何だかワサワサしていて寝られんかった。
ふと車両内を見渡すと、他の乗客は2人掛けの席を1人でゆったり使っているのに私の横だけオッサンがいる。
時間を贅沢に使うことはできても空間の贅沢は許されない巡礼者なのだった。