キマ子の小部屋

イラストレーター長谷川まきのお仕事その他なんやかや。

お母さん、ごめんなさい詐欺とは何か。

お土産に何を買ったらいいのか気になって旅行を楽しめない、そんなこと

ありますわよね・・・

先月海外へ行った際、同行者は普通のOLさんなので最初の数日は頼まれた買い物、

会社へのお土産に悩んでおられました。

「あっ、会社のお土産これがいい!」

などと行く先々でバラマキ系のものを買っていた割に、結局最終日にもチョコレートの

大箱を買ってましたかね。

給湯室に置いとく用なんだって。

会社員の方っていくつお土産がいるのだろうと新鮮な驚きでした。

深く追求しない私は、適当に目についたもの、自分の気に入ったものをホイホイ買って、

帰ってきてから誰に何をあげようか迷います。

自分の好みを押し付けるのでまあ結構迷惑な人かもしれません。

 

しかし一番困るのは実家へのお土産で、だいたい当たり障りのないお菓子など持って帰るんですが、

「食べたけどまずかった」とか何とか喜ばれたためしがない。

 今回本場のバウムクーヘンを買う機会に恵まれたものの、ラップに包んだだけのカットバウム

だったため、手荷物持ち込みにしたにも関わらず、帰国してみたらぐずぐずに壊れてたので

結局自分で食べちゃいました。

残る品は1つ。

今回私はバターの空輸を試みた。

ヨーロッパに行く度に感心するのはやはり乳製品の美味しさで、ホテルの朝食についてくるような

小さいパッケージのバターでさえかなり美味い。

スーパーでなんとなく買ったヨーグルトなんかも生クリーム食べてんのかと思うくらい

濃厚でうっとりする。

しかしだからって生ものは持って帰れないしなあと思ってたら、知り合いの人たちが

「スーツケースに入れとけば結構大丈夫。私は毎回個人で空輸している。」

と語っているのを聞き、ならばと今回挑戦してみたのです。

 

帰国する日、私はアムステルダムのスーパーに行き、バターの棚を吟味した。

スーツケースに入れることを考えるとプラスチック容器のものがいいだろうか?

いやいや、こんなこともあろうかとジップロックを何枚も持参している。

迷った挙げ句に一番オランダっぽい素朴な包装紙のものを買った。

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実家、特に母はパンが好きなのでバターなら使うだろうという腹ではあるが、バッケージに

関してはまったくの私の趣味。

成田に着いてすぐ、スーツケースからバターを取り出し、自宅へ急ぐ。

急いだせいで自宅の鍵をスーツケースにしまったまま宅急便で送ってしまい、結局自宅に

入れたのは成田に着いてから3時間後。

東京は暑く、余計な時間持ち歩いた結果バターはユルユル、包装紙はシワシワ。

冷蔵庫に突っ込んで1週間もたった頃、ちょっと端っこを味見してみようと思い、パンにつけて

食べてみたらな〜んだかコクがないのね。

不審に思い、パッケージの文字をGoogle翻訳で調べてみたら、なんとこのいかにもバターで

ございますという容貌の商品がマーガリンであることが判明した。

苦心して持ち帰ったブツが偽物であったという、よくできた犯罪映画のツイストエンディングの

ようなオチになった。

 

オランダだけにオラオラ詐欺か?

いや、オレオレ詐欺は最近「お母さん助けて詐欺」に名称が変わったという。

さしずめ今回は「お母さん、マーガリンだった。ごめんなさい詐欺」といったところか。

 皆さんも面倒くさがらずに海外で買い物する時は調べてから買いましょうね。